早すぎるKPIがチームを壊す

新規事業において「KPI(重要業績評価指標)」は羅針盤のような存在です。

しかし、その羅針盤をあまりに早く設定しすぎると、チームにとって逆効果になる場合があります。

1. 早すぎるKPI設定の弊害

事業がまだ市場でのポジションや顧客価値を固めていない段階で、数値目標だけを掲げると、チームは「目先の数字を追う作業」に傾きがちになります。

結果として、仮説検証や顧客理解といった本来必要な探索活動がおろそかになり、事業の基盤が脆弱なまま進んでしまいます。

2. 成功を阻む“数字のプレッシャー”

数字は人を動かしますが、同時に人を疲弊させる力も持っています。

早期に厳しいKPIを課すことで、心理的安全性が低下し、メンバーがリスクを避ける行動をとるようになります。挑戦よりも保身が優先され、チームの創造性が失われていくのです。

3. 正しいタイミングでのKPI設定

KPIは「学びのフェーズ」が十分に進んだ後に設定すべきです。

初期段階では、数字よりも「仮説検証の速度」や「顧客インサイトの深さ」を評価軸に据える方が、事業の成長土台を強固にできます。


INKUBOIでは、新規事業や組織改革の現場で培った知見をもとに、KPI設計からチーム運営まで一貫してサポートします。
短期的な成果だけでなく、長期的に持続する成長を実現するための伴走型支援を提供します。

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