「正論は正しい。だからこそ危険だ」──ビジネスの現場で、この言葉が持つ意味を理解している人は意外に少ないかもしれません。
会議で議論が行き詰まったとき、誰かが“正しいこと”を言うと、その瞬間に議論が終わってしまうことがあります。
ルール、マニュアル、過去の成功事例、、、それらは確かに正しい。しかし、現場の人間が心の中で「そうだけど…」と感じながらも口をつぐむとき、組織の空気は少しずつ濁り始めます。
正論の持つ3つの弊害
- 思考停止を招く 「正しい」ことは、結論が既に出ていることを意味します。これにより、別の視点や新しい発想が生まれる余地がなくなります。
- 現場感覚を無視する 数字や理論上は正しくても、現場では通用しないケースがあります。 現場の肌感覚や状況を軽視すると、やがて机上の空論がはびこります。
- 対話の余地を奪う 正論は相手を論破する力を持ちます。その結果、「どうせ勝てない」と思ったメンバーは発言を控え、組織内の心理的安全性が損なわれます。
成果を生むのは「正しさ」よりも「納得感」
チームが動くのは、正しいからではなく、納得できるからです。
納得感は、数字やロジックだけでなく、感情・状況・背景を理解した上で築かれます。
正論をぶつける前に、その正論が相手の状況や感情とどう接続するのかを考える──これが、現場を動かす本当のリーダーシップです。
“Do the right things” ではなく、”Do things right” がいいのです!
INKUBOIでは
INKUBOIでは、「正しいこと」を一方的に押しつけるのではなく、現場と経営の双方が納得できる落としどころを一緒に探ります。数字だけでなく人の心を動かす伴走型支援で、組織の成果を最大化します。
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