私たちが最初にする「顧客の情景解像」とは?

新規事業やプロダクト開発の現場で、最初にやるべきことは何でしょうか。

市場調査? 競合分析? KPI設計?

もちろんそれらも大切ですが、INKUBOIでは必ず最初に 「顧客の情景解像」 から始めます。


「情景解像」とは何か

ここでいう情景解像とは、単なるペルソナ設定や顧客属性の整理ではありません

顧客がどんな場所にいて、どんな表情で、何を感じ、どんな行動を取っているのか、、、その“情景”を、まるで映画のワンシーンのように描ける状態まで掘り下げることです。

例えとして、カフェでパソコンを開いている女性を想像してみてください。

・時間は夕方5時、仕事帰りの途中
・バッグには資料がぎっしり
・目の前には冷めかけたカフェラテ
・画面を見つめながら、何度もため息をつく

この情景からは、彼女が直面している課題や心理的な背景を深く推測できます。


なぜ情景が必要なのか

数字や属性だけでは、顧客の行動の理由は見えてきません。
「20代女性・都市部在住・フルタイム勤務」という情報だけでは、何を提供すれば心に響くのか判断しづらいのです。
情景解像をすることで、
・顧客の“無意識の動機”に迫れる
・言語化されない課題を捉えられる
・提供価値の方向性が明確になる といったメリットがあります。


INKUBOIの実践方法

私たちは、インタビューや現場観察を通じて、顧客の1日の流れや感情の起伏を丁寧に描き出します。

重要なのは、「顧客の言葉をそのまま受け取らない」こと。

発言の裏にある文脈や感情を拾い、情景として立体的に再構成します。


まとめ

顧客の情景を解像することは、単なる調査ではなく、事業の“羅針盤”をつくる作業です。

ここで見えてくる情景こそが、プロダクトの方向性や価値設計を決定づけます。

コメント

この記事へのコメントはありません。

関連記事