人はプロダクトではなく、“自分自身”を買っている

「いい商品なのに、なぜ売れないのか?」

多くの企業が直面する問いですが、その理由は単純な機能や価格の問題ではありません。

本質的には──人はプロダクトそのものではなく、それを手にした自分自身の姿を買っているからです。


プロダクトは“鏡”である

高級車を買う人は、車という金属の塊を買っているのではありません。

そこに映る「豊かさを実感する自分」や「周囲から尊敬される自分」を買っています。

同様に、日常使いのアプリを選ぶときも、ユーザーは「便利な機能」よりも「ストレスなく生活が回っている自分」「自分らしい選択をしている感覚」を重視しています。

プロダクトは単なる道具ではなく、ユーザーの自己イメージを映し出す鏡なのです。


売れるプロダクトは“自己物語”を支える

したがって、プロダクトが支持されるかどうかは、その商品やサービスがユーザーの自己物語にどう寄り添うかで決まります。

  • このプロダクトを持つと、自分はどんな人間になれるのか?
  • このサービスを使うことで、自分はどんな価値観を体現できるのか?
  • この選択をしたことで、自分はどんな未来に近づけるのか?

ユーザーは無意識にこうした問いを抱えながら、購入や利用を決めています。


INKUBOIが大切にしている視点

INKUBOIは、UX設計や事業開発において「顧客が自分をどう見たいか」を常に意識します。

単なる機能提供にとどまらず、顧客の自己物語に共鳴し、その延長線上に価値を置くこと。

それが、プロダクトやサービスが“選ばれ続ける”条件だと考えています。


まとめ

人はプロダクトを買うのではなく、その先にある「なりたい自分」「感じたい自分」を買っています。

プロダクト設計やビジネス戦略において、この視点を持つことが、真の意味で顧客に届く事業を生み出す鍵となるのです。

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