競合を気にする企業ほど、個性が死んでいく

ビジネスの現場では、「競合調査」「ベンチマーク」という言葉が常に飛び交います。

もちろん市場で戦う以上、他社の動きを無視することはできません。

しかし、競合を意識しすぎると、実は最も大切なもの――自社らしさが削ぎ落とされていくのです。


競合を気にすることの落とし穴

競合分析は「参考」にとどまれば有効ですが、「基準」になってしまうと危険です。

なぜなら、競合を基準に動くということは、常に“後追い”の発想になってしまうからです。

・「A社がこの機能を出したから、うちも出そう」

・「B社がこの価格帯だから、うちも合わせよう」

その積み重ねが、自社の色を薄め、「どこかで見たような存在」にしてしまいます。


本当に選ばれる理由は“違い”にある

顧客が選択をするとき、基準になるのは「一番似ている会社」ではなく、「自分に合うと感じる会社」です。

その決め手になるのは、価格や機能といった表面的なものではなく、その会社ならではの姿勢や価値観です。

例えば、多少不便でも「安心感があるから選ぶ」

多少高くても「この世界観に共感するから買う」

顧客が本当にお金を払うのは、“違い”に触れたときなのです。


競合よりも“顧客の中”を見る

だからこそ企業が注力すべきは、競合の動向ではなく顧客の生活の中です。

顧客がまだ言語化していない葛藤や願望を解像し、それを形にしていく。

それこそが、他社では絶対に真似できない「個性」につながります。


まとめ

競合を気にすれば気にするほど、企業の個性は薄れていきます。

ビジネスの武器になるのは、“似ていること”ではなく“違っていること”。

その違いを見つけるために、私たちは顧客の中に深く入り込み、言葉にならない思いをすくい上げる必要があります。


INKUBOIでは

INKUBOIでは、競合比較ではなく「顧客解像」を出発点とする事業開発・UX設計を支援しています。

他社との差ではなく、“自社ならではの個性”を共に掘り起こし、事業成長の軸へと変えていきます。

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